日頃の学習活動

森林科学科の様子

【森林科学科】山地防災研修を実施

 5月30日、森林科学科3年生は北海道地すべり学会の皆様のご協力の下、山地防災研修を行いました。

 はじめに当別町道民の森にある「治山の森」を訪問し、崩壊した山地の緑化や崩壊が予測される山地や渓流の保護を目的にに設置される床固め工、雪崩防止柵、土留工、スリットダムなどの治山工事や実際に地すべりが発生した道路などを見学しました。

 生徒たちからは、工作物のメンテナンス方法や耐用年数、工事費用、設置場所を決める過程などについてたくさんの質問が出ていました。

 午後からは、地すべり対策として施工されているアンカー工、集水井工を見学し、私たちの暮らしの安全を保つために、様々な地すべり対策工事がなされていることを理解しました。

 最後に土壌層の観察を行い、地域の土壌がどのように成り立っているのか、土壌と植生にどのような関係があるのかについて学ぶことができました。

 教科書の情報だけでは、なかなかイメージできない治山工事や地すべり工事について、実際の施工現場を見ることができ、より一層理解を深めることができました。お忙しいなか、ご準備いただいた北海道地すべり学会の皆様、ありがとうございました。

第2回 木育、子ども椅子作家展参加

 5月25・26日に苫小牧市文化交流センターにて行われた『第2回 木育、子ども椅子作家展』に森林資源活用班が参加いたしました。当日は、日ごろ実習で製作した木工品の展示やペン立て体験など、森林科学科の学習の成果を知っていただく良い場となりました。

 当日は、苫小牧市長のご臨席の下、生徒もテープカットに参加させてもらいました。

 子どもたちにも、ペン立てやお絵かきなど体験していただき、少しでも木に関心を持ってくれればと思い『木育』をしてきました。また、子どもたちが座っているベンチは、昨年から試作している収納可能なベンチです。まだまだ、改良は必要ですが販売に向けて製作しています。

 今後、森林資源活用班は学校祭での木工品販売に向けて商品の製作をしていきますので、是非、学校祭(7月12日)に来店してください。

【森林科学科の様子】床がえ実習

 苗木は、学校の苗畑で数年かけて育ててから、初めて山に植えることができるようになります。

秋のうちに一度掘り返した苗木を、再び苗畑に戻す作業を床がえといいます。2年生の実習の様子をお伝えします。

 苗木を植える位置は、植樹と同じように割り箸で目印をつけてあります。同じ間隔で植えた方が、管理も生育も安定します。

  植え方も植樹と同じです。まず、根の張りよりも大きめの穴を掘ります。そこに苗を浮かせておき、少し震わせながら土を入れていきます。

 

最後に苗を軽く引っ張りながら根の周りの土を足で踏み固めていきます。

こうして、少しずつ大きくして、丈夫な苗を育てていきます。3年生になると、この苗の一部を持って演習林に植える実習が待っています。

 

 

 

【森林科学科】演習林実習スタート

 5月12日今年度の演習林実習がスタートしました。

 トップバッターは3年生。はじめに宿舎前にある御神木のシナノキに、今年1年間怪我なく実りある実習ができるように祈願しました。

 続いて2グループに分かれ、ミズナラ、カラマツ、F1グイマツなどの植樹を行いました。今年植樹を行ったのは、昨年、自分たちで刈り払い機を使って地ごしらえをした場所です。

 植樹を終えてやりきった感のある1枚

 まだ雪の残るピンネシリ山を眺めながら昼食タイム。木々が開葉し始めており、美しい山並みが広がります。

 急に気温が高くなり、最初の演習林実習としてはなかなか厳しい環境でしたが、さすがは3年生です。予定時間よりも30分早く作業を終えていました。頼もしい限りです。

 次回以降は、各専攻班ごとに分かれての活動となります。残り6回、月形演習林を満喫してください。

 

 

【森林科学科】グリーンフェアへのご来場ありがとうございました

 5月10日に行われたグリーンフェアでは、雨のなか多くのお客様に来場いただきました。ありがとうございました。

 森林科学科では、これまで作りためてきた木工品や3年生が昨年の春に植菌を行ったシイタケの原木を販売しました。木工品の販売は、本校の木材を使った木工品の開発・製作を行う森林資源活用班が、シイタケ原木の運搬は、シイタケ原木となるミズナラの調査研究を行う森林環境立地班が担当しました。 

 また、体験ブースでは白樺ウッドボーリング、白樺樹液の試飲、トドマツ積み木を体験していただきました。担当したのは森林経営班です。いずれも演習林から伐採した木や校地内で採取した樹液を使っています。

 白樺ウッドボーリングは、幅広い年齢層の方に楽しんでいただくことができました。次のイベントに向けて、より良いものに改良を重ねていきます。

 次回の木工品販売は7月12日(土)の学校祭を予定していますが、今年は岩農ショップにも少しずつ木工品を提供していきます。ぜひ、来店の際は、お手に取ってみてください。

 

 

 

【森林科学科】スプリングエフェメラル 来訪

 ようやくエゾヤマザクラが咲き始めた5月1日、森林科学科2年生は「森林科学」の授業において春の林床植物の観察を行いました。

フクジュソウは春一番に花が咲くため、もうほとんどが花の終わりを迎えていました。

エゾエンゴサクは今が満開

今年はいつもより花色が水色、紫、白、ミックスとバリエーションに富んでいます。

キバナノアマナ その名の通り花は甘い?

アズマイチゲ

ニリンソウはこれからが咲き始め

これらの花々はスプリングエフェメラル(春の妖精・春植物)と呼ばれ、落葉広葉樹が葉を開く前の明るい森の林床で一気に花を咲かせ、受粉を行います。

 

観察していると生徒から「なんじゃこりゃー!!!」という叫び声

美しい花々とともに、トガリアミガサタケが大発生。

ユニークな姿のキノコに生徒たちも興味津々です。

春の限られた時期だけに見られるスプリングエフェメラルやアミガサタケ。生徒たちにとってはすべてが学びになります。

 

 

【森林科学科】2年生シイタケ原木栽培実習

 森林科学科では、シイタケの原木栽培を行っています。4月21日からの4日間、2年生の放課後実習で、植菌を行いました。

 

 まずは、穴を開けるための印をつけていきます。

 穴の配置が意外と難しい。

 続いて、菌を植える穴を開けていきます。電動ドリルを使用し、一穴2秒の早業です。

 穴を開けたら、菌を植え付けていきます。形成菌というタイプを使用し、手で簡単に植え付けできます。深さが大切なポイントです。

 この後、菌がしっかり原木に入るまで、2ヶ月。その後、学校林に移して、ゆっくり成長を待ちます。最初のシイタケ発生は、来年の春となります。

 5月10日本校グリーンフェアにて販売するのは、昨年度、現在の3年生が植菌した原木(ほだ木)です。他にも木工品など多数販売いたしますので、是非ご来場ください!

 

 

 

 

【森林科学科】シラカバ樹液の採取

 森林科学科3年生は、新年度を迎え専攻班活動がスタートしました。森林経営班では、この時期だけとれるシラカバ樹液を採取しました。シラカバは月形演習林に多く生育している北海道の代表的な落葉広葉樹です。

 これから葉を開き活動を開始するために、シラカバの根が盛んに土中の水を吸い上げているところ、ドリルで幹に穴を開けて、ほんの少し樹液をいただきます。ドリルをいれると、あっという間に樹液が染み出てきました。

 一晩待つと、タンクの中には無色透明の樹液が入っていました。試しに飲んでみるとごくわずかに甘みを感じます。この樹液は、今後の活動の中で利用する予定です。

 久しぶりに見本林に入ったせいか、エゾリスも私たちのすぐそばに寄ってきました。

 雪が溶けた後には、大量のどんぐりが。エゾリスの貯食でしょうか。

 見本林にはようやくフクジュソウやエゾエンゴサクが咲き始めたところです。これから本格的な春を迎えると、苗畑の実習が始まります。

【森林科学科】パラグアイ カアサパ農業高校とのリモート交流授業

3月12日、森林科学科2年生はパラグアイ カアサパ農業高校とリモート交流授業を行いました。

パラグアイとの時差は12時間、こちらが朝9時のところ、カアサパ農業高校は全寮制のため、1日の日課が終わった夜の9時から開催していただきました。

この日のために森林科学科2年生は簡単なスペイン語を覚え、緊張した面持ちでしたが、カアサパ農業高校生たちの明るさ、好奇心の旺盛さに自然と緊張もほぐれたようで、筋肉自慢大会、グアラニー語講座、歌の披露などもあり、お互いの国や文化や学校生活について質問の尽きない交流会となりました。

生徒たちは「私たちもスペイン語も準備していたが、カアサパ農業高校の皆さんも日本語を話してくれてうれしかった」「日本とは違う文化や価値観があり新鮮だった」「話す言葉は違ってもジェスチャーで伝わることがある」「違う国の人と話すことがこんなに楽しいなんて知らなかった」「自分も海外に行ってみたい」といった感想がありました。

この交流授業はJICA海外協力隊としてカアサパ農業高校に派遣されている嶺元麻帆さん(北海道帯広農業高校教諭)のご協力の下、本校サッカー部のサッカーボールが、カアサパ農業高校に送られたのが縁で実施できました。

カアサパ農業高校の皆さん、嶺元さん、ありがとうございました。 

 

 

【森林科学科】祝!卒業

森林科学科では、3年前よりヒノキの削り華(カンナで薄く削った木材)を使って、卒業する3年生に向けて削り華コサージュをつくっています。材料を提供してくれるのは、本校卒業生の大工さんです。

今年も仕事の合間を縫って、材料を提供していただき、2年生が分担して作業を進めました。コサージュを作り、土台となる木材を切り、レーザー加工をし、やすりをかけ、完成です。

新しい世界へ一歩踏み出す3年生の皆さん、卒業おめでとうございます。