森林科学科

森林科学科  【目標】

 森林のバイオマス生産・利用、環境保全及び森林経営に関する知識と技術を習得させ、森林のバイオマス・環境資源の育成・活用する技術者として必要な能力と態度を育てる。

 

令和5年度 進路

【大学・短大】 2名  【専門学校】 8名  【就職】 16名

【公務員】 11名

 

取得可能資格

危険物取扱者  伐木等の業務に係る特別教育

刈払機取扱作業安全衛生教育  小型車両系建設機械運転特別教育

フォークリフト運転業務特別教育  情報処理関係各級

日本農業技術検定  日本漢字能力検定

実用英語技能検定  実用数学技能検定  ガス溶接技能講習

アーク溶接特別安全衛生教育    

 

日頃の学習活動

森林科学科の様子

【森林科学科】2年生シイタケ原木栽培実習

 森林科学科では、シイタケの原木栽培を行っています。4月21日からの4日間、2年生の放課後実習で、植菌を行いました。

 

 まずは、穴を開けるための印をつけていきます。

 穴の配置が意外と難しい。

 続いて、菌を植える穴を開けていきます。電動ドリルを使用し、一穴2秒の早業です。

 穴を開けたら、菌を植え付けていきます。形成菌というタイプを使用し、手で簡単に植え付けできます。深さが大切なポイントです。

 この後、菌がしっかり原木に入るまで、2ヶ月。その後、学校林に移して、ゆっくり成長を待ちます。最初のシイタケ発生は、来年の春となります。

 5月10日本校グリーンフェアにて販売するのは、昨年度、現在の3年生が植菌した原木(ほだ木)です。他にも木工品など多数販売いたしますので、是非ご来場ください!

 

 

 

 

【森林科学科】シラカバ樹液の採取

 森林科学科3年生は、新年度を迎え専攻班活動がスタートしました。森林経営班では、この時期だけとれるシラカバ樹液を採取しました。シラカバは月形演習林に多く生育している北海道の代表的な落葉広葉樹です。

 これから葉を開き活動を開始するために、シラカバの根が盛んに土中の水を吸い上げているところ、ドリルで幹に穴を開けて、ほんの少し樹液をいただきます。ドリルをいれると、あっという間に樹液が染み出てきました。

 一晩待つと、タンクの中には無色透明の樹液が入っていました。試しに飲んでみるとごくわずかに甘みを感じます。この樹液は、今後の活動の中で利用する予定です。

 久しぶりに見本林に入ったせいか、エゾリスも私たちのすぐそばに寄ってきました。

 雪が溶けた後には、大量のどんぐりが。エゾリスの貯食でしょうか。

 見本林にはようやくフクジュソウやエゾエンゴサクが咲き始めたところです。これから本格的な春を迎えると、苗畑の実習が始まります。

【森林科学科】パラグアイ カアサパ農業高校とのリモート交流授業

3月12日、森林科学科2年生はパラグアイ カアサパ農業高校とリモート交流授業を行いました。

パラグアイとの時差は12時間、こちらが朝9時のところ、カアサパ農業高校は全寮制のため、1日の日課が終わった夜の9時から開催していただきました。

この日のために森林科学科2年生は簡単なスペイン語を覚え、緊張した面持ちでしたが、カアサパ農業高校生たちの明るさ、好奇心の旺盛さに自然と緊張もほぐれたようで、筋肉自慢大会、グアラニー語講座、歌の披露などもあり、お互いの国や文化や学校生活について質問の尽きない交流会となりました。

生徒たちは「私たちもスペイン語も準備していたが、カアサパ農業高校の皆さんも日本語を話してくれてうれしかった」「日本とは違う文化や価値観があり新鮮だった」「話す言葉は違ってもジェスチャーで伝わることがある」「違う国の人と話すことがこんなに楽しいなんて知らなかった」「自分も海外に行ってみたい」といった感想がありました。

この交流授業はJICA海外協力隊としてカアサパ農業高校に派遣されている嶺元麻帆さん(北海道帯広農業高校教諭)のご協力の下、本校サッカー部のサッカーボールが、カアサパ農業高校に送られたのが縁で実施できました。

カアサパ農業高校の皆さん、嶺元さん、ありがとうございました。 

 

 

【森林科学科】祝!卒業

森林科学科では、3年前よりヒノキの削り華(カンナで薄く削った木材)を使って、卒業する3年生に向けて削り華コサージュをつくっています。材料を提供してくれるのは、本校卒業生の大工さんです。

今年も仕事の合間を縫って、材料を提供していただき、2年生が分担して作業を進めました。コサージュを作り、土台となる木材を切り、レーザー加工をし、やすりをかけ、完成です。

新しい世界へ一歩踏み出す3年生の皆さん、卒業おめでとうございます。

 

【森林科学科】北の国・森林づくり技術交流発表会参加

 2月19日、北海道森林管理局主催「北の国・森林づくり技術交流発表会」に森林経営班の2年生3名が参加しました。

 「岩農版 持続可能な森林経営を目指して~トドマツ林伐採後の森づくりを考える~」と題して、これまでの先輩たちの調査活動の成果を発表したところ、審査員の先生方より今後の研究活動の指針となるアドバイスをいただくとともに、優秀賞を受賞することができました。

 

 森林科学科はこの4月で105年目の新入生を迎えます。先輩たちから代々引き継いだ月形演習林を、次世代により良い形で残していくためにこれからも研究班活動に取り組んでいきます。

【森林科学科】2年生冬季演習林実習

2月17日、1年生に続いて2年生も冬季演習林実習を行いました。

この日はとても暖かく、3月のような気候で雪もだいぶ重くなっていましたが、スノーシューが2回目となる2年生は、慣れた足取りで雪道を歩いていきます。

記念撮影は霧のなか

雪が大分湿っていたため、踏査の休憩中に作った雪だるまはあっという間に大きくなりました。

トドマツ人工林での標準地調査実習は、専攻班ごとに行ったため、皆チームワーク良く進めていくことができました。

調査終了後は、冬山のお楽しみ!たき火パン作りです。

生地を練り、自分の体温を利用して発酵させます。

皆で焼いておいしくいただきました!

2年生にとっては最後の冬山演習林実習でした。

また春からの演習林実習に向けて英気を養いましょう。

【森林科学科】1年生冬季演習林実習

2月14日(金)に森林科学科1年生は冬季演習林実習を実施しました。内容は、積雪層の調査、および冬季ならではの観察や散策です。

①積雪層の観察:事前に雪崩の起こるしくみや危険性などを学習しましたが、実際にその層を観察します。

まず、2m幅の観察場所を決め、層を崩さないようにしながら、協力して掘っていきます。

断面を整えたら、絵の具をスプレーします。すると、縞模様が出てくるので、その位置や雪の硬さなどを調べ、記入していきます。色の濃いところが、雪崩が出やすい層です。左下の写真では、積雪深は1.9m近くありました。右下の写真は、積雪層を柱状にくりぬき、押してみて、どこで折れるかを観察しているところです。 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

②冬季の散策:昼食の後、演習林の南側を横切るようにして散策を行います。主に観察したのは、樹木の冬芽や耐える姿、動物たちの足跡や食痕などの生きている痕跡です。とは言っても、大半は歩くという行動です。スノーシューがありがたいです。

この日の最高点にて。晴れていれば、岩見沢の街も見えるのですが、この日は「雪時々晴れ間」見通せない感じでした。

森の音や空気を体感する時間も大切。雪の上で目を閉じて風や自然の音を感じとる時間です。普段は賑やかなクラスですが、1分間で、たくさん自然の力を吸い込みました。

山から下りてバスに向かおうとするとまた雪が強くなってきましたが、無事に実習を終えることができました。

 

【森林科学科】無印良品で木育ワークショップを開催

12月8日、森林科学科では無印良品コープさっぽろ岩見沢南店において木育ワークショップを行いました。

クリスマス間近のため、本校の伐った木の円板やどんぐり、まつぼっくりを使ってクリスマスオーナメントを作りました。

お絵描きコーナーや積み木コーナーもあり、子どもたちも楽しく遊んでくれました。

雪が降り足元の悪い中でしたが来店した皆さま、ありがとうございました。

【森林科学科】空知管内林業就業セミナー開催

12月6日、空知総合振興局において森林科学科2年生を対象とした林業就業セミナーが開催されました。本セミナーは、空知地域林業担い手確保推進協議会により開催されています。

今年は初めての試みとして、「林業ってどんな仕事?」をテーマにトークセッションが行われました。生徒たちは「どんな人材を求めていますか?」「失敗した時や辛かった時にどのように対応していますか?」「家族と過ごす時間は十分にありますか?」などの質問をし、6名のゲストから回答をいただきました。

その後、各グループに分かれ、各事業体の業務内容や特色についてお話をいただきました。

生徒たちからは、「会社によっていろいろな考え方を持っていることを知った」「お話を聞き、実際に働いてみたいと思った」「働く上で大切なことを聞くことができた」といった感想がありました。今回の経験を踏まえて、今後、生徒たちは卒業後の進路について具体化していきます。

参加いただきました松原産業株式会社、玉田産業株式会社、堀川林業株式会社、有限会社スリースターズ興業、及川産業株式会社、有限会社黒田重機、合同会社おおにし造林、なかそらち森林組合、北空知森林組合の皆様、ありがとうございました。

【森林科学科】トドマツ材をつかった工作椅子の制作

1年生に続き、2年生も本校演習林から伐り出したトドマツ材を用いて、放課後実習で木工実習を行いました。

今回のテーマは、「林産物利用」の授業で学んだ木材加工機械の利用方法の習得です。自動かんな盤、丸のこ盤、電動サンダ、インパクトドライバー、レーザー加工機を使って工作椅子を完成させます。

始めに自動かんな盤、丸のこ盤を用いて部材を切り出していきます。初めての電動機械の使用に、皆緊張気味です。

 

釘打ちは1年生の時に学んだことを生かして、金づちを打ち分け。

 少しのずれもないように、慎重に座面の取り付けを行います。

電動サンダで磨いた後は、細かいところを丁寧に手で磨き上げます。時間をかけてやすり掛けをした椅子は本当に滑らかな肌触りです。

 完成した工作椅子です!裏面にはレーザー加工機でそれぞれ思い思いの言葉を印字しています。

森林科学科の様子